その二、輸出まで輸出まで8月10日 ― 申請を出してからもう10日たつのに、案の定音沙汰がない。書類では、申請から約10日でパーミットが届くと書いてあるのに。現地でしつこくプッシュしてもらう。ちなみに申請書提出時にはA$60支払わなくてはならない。 聞いてもらうと、恐れていた通りまだこれから2週間から4週間かかるという。それも確かでないが・・・さすがオーストラリア!パーミットをもらうだけで一ヶ月もかかってどうする。良くて4週間で出たら、そこから日本でモモの検査やワクチンなどでまた一ヶ月・・・となると、出国できるのは最短でも2ヶ月後!10月になるとは・・・予想できなくはなかったが、それにしてもひどすぎる。ため息。 9月29日 ― 1ヶ月半が過ぎた。いまだに何の音沙汰もなし。しびれを切らして、日本からもAQISへ電子メールで催促する。 10月10日 ― やっと、やっとのことでインポート・パーミット届く。もう感激としか言いようがない。 しかも、有効期間は通常2ヶ月とかかれていたが、そこには来年4月まで有効、そしてオーストラリアでの検疫期間は30日間、とある。30日、だけ!? 1ヶ月は十分長いと思うが、半年などと聞いていた身にとっては安堵する事実だった。 10月12日 ― 私自身のビザがここにきてやっと取れた。3月から申請して半年以上。いったいどれだけ時間がかかることか。モモのパーミットを見せにダクタリへいって日本の検疫所へも確認してもらう。(日本の検疫所とのやりとりは動物病院がやってくれた) 10月15日 ― 引っ越し業者へ連絡して、モモの飛行機の手配とそのためのケージの確認を頼む。家から成田までの輸送と成田での検疫手続きを含めると全部で14万円ほどもかかるという。 人間より高いじゃない!これはちょっと考え直そう、と他数社にも見積もりを頼む。 10月19日 ― 検討の結果、見積もりで一番安かった業者に頼む。成田へは自分で連れて行って、動物検疫手続きも本人がおこなえば5万ほどですむという。この期に及んでは一円でも安い方が助かる。それにしても会社によってこれほど違うというのは、サービス業の本質だろうが、自分で出来ることは自分でやる、という基本を改めて感じさせられた。 10月20日 ― 運送用のケージを購入する。飛行機に乗せるにはIATA(国際航空運送協会)規格に沿ったサイズのものを使わないといけない。業者に聞くといくつか有名な会社のものを教えてくれたので、その中のVari Kennel という会社のものをインターネットで安価で手に入れる。モモの輸送だけで必要なこと、ものが次から次へとでてくるのであった。 10月22日 ― 出発日を11月27日と決めたのでダクタリへ連絡する。その日程に沿って、ワクチンの日を決めるのだ。条件には厳しく、輸出の何週間前までにどれどれのワクチン、何日前までに 害虫駆除など数種類の検査が記されている。猫の場合は犬に比べて多少簡単なようだ。犬には猫がやらねばいけない検査に加えあと数種類の検査が必要になる。 11月6日 ― 第一回検査。3種類のワクチンを打ちにダクタリへ連れて行く。神奈川に越していたので、また大移動。車で2時間強の道のりだ。モモはケージで固まっている。本当に臆病な性格である。ワクチン自体はそれほど高くないのだが、オーストラリア検疫手数料というものが2万以上もして、トータルで¥27,667なり。 11月7日 ― 昨日の移動がたたったのか、薬に弱い体質なのか、モモの元気がない。夜中数回吐いている。これではシドニーへの移動も先が思いやられる・・・ 11月25日 ― 第二回検査。今回は出発直前の害虫駆除と健康診断。いよいよだ。ストレスはあるだろうが、健康状態はいいし若いので、きっと飛行機での移動も耐えられるでしょう、といってもらう。 11月27日 ― ついに出発の日。飛行機は夜8時半の出発だったが、手続きに時間が掛かるかもしれないのと、申告が5時を過ぎると税関に対し、¥7,800の印紙税を支払わないといけないので検疫は2~3時を目安に始めてください、という業者のアドバイスで、1時半には成田に着く。車に揺られて3時間近くの大冒険の始まりである。まず成田の動物検疫所(貨物ターミナル)へ行き、最後のヘルスチェックをしてもらう。モモは緊張のあまり動かない。ケージから出すのに一苦労だ。それから書類の作成をして30分弱で終わる。これを業者に代行してもらうと2万円もかかるのだから、世の中にはまだまだ知らないことがたくさんあるものだと思う。 その後同ターミナルの業者オフィスへ。オーストラリアの厳しいところは、ここからさらにケージにSealingをしなければいけないことだ。入り口の部分をプラスチックのリボンできっちりと止め、シールしたあとはオーストラリアに入るまで決して開けてはいけないという。なので、ケージ内にはウォーターボトルも取り付けておく。 ここで、モモとも本当に日本での最後のお別れとなってしまう。モモの心中やいかに、全く一体全体何が起こるのだろう、と恐ろしくてたまらないことだったと思う。 がんばれ、モモ、シドニーで会おう!と心に誓い、午後2時過ぎには別れる。10時間のフライトに耐えてくれ、検疫所でも頑張ってご飯食べるんだぞ・・・と。 その三、Eastern Creek検疫所 ジャンル別一覧
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